特別養護老人ホームまほろばの里
まほろばの里デイサービスセンター
グループホームまほろばの里
まほろばの里在宅介護支援センター 開設
社会福祉法人大和福祉会の設立者である森表悦昌は、地域の自治会長をさせて頂いた折りから「先祖から受け継いだ土地を利用し、人に役立つことをして、地域を活性化させたい」と考えていました。
太子町役場に設計図を持参した際には、すでに数名の申し出があるとのことで諦めていましたが、忘れかけていた頃に「今も気持ちが変わっていないのであれば」と声を掛けて頂きました。少々長い年月が経ちましたが、塚森自治会の協力を得て、まほろばの里建設の第一歩を踏み出しました。オープンの日をあれこれ思い浮かべ、利用される方々と出会う楽しみを糧に準備に勤しみました。
平成14年(2002年)3月のオープン初日、車椅子の準備台数が足りず、勉強不足だったことを思い知らされました。初めての事ばかりで戸惑うことも多かったのですが、頑張る職員の姿に発奮させられ、また、ご利用者様との会話も思案に暮れる日々を満たしてくれました。当初の特養利用者様の平均要介護度は3程度で、ご利用者様と近所の喫茶店に歩いて行き、コーヒーを飲みながら会話を楽しみました。お食事の際はご自分で食堂に来られ、ご自身で召し上がれる方が大多数でした。夕食後、廊下の椅子で話し込まれる姿、歌声も聴こえ、施設内にはご利用者様の元気があふれていました。
オープンから20年が経った今、平均要介護度は4を上回っています。以前のようにご利用者様がご自分でできることは少なくなっていますが、ご利用者様との意思疎通に努め、「ありがとう」のお言葉と笑顔が職員一同の活力となっています。
ここ2年ほどは、新型コロナウイルス感染症対策のため、十分なご面会の機会を提供できずにおります。ご利用者様の穏やかな日々をお伝えし、ご家族様の不安や寂しさを少しでも軽減できるようにと、職員一同頑張っているところです。
今現在、世界を見渡すと、理不尽な侵略で幸せに暮らしていた人々が筆舌に尽くしがたい悲しみの中におられます。一日でも早く平穏な生活を取り戻され、地球全体が「まほろば」理想郷となり、仲良く笑顔で歩ける世界を願うばかりです。「まほろばの里」も、更なる理想郷を目指したいと思います。
2022年(令和4年)